2024年03月07日

「もともと」は才能だけど、才能は特徴なだけ。というはなし






モデルハウスが出来上がり、OBの方や友人知人がたくさん来てくださっています。
家の説明をしているうちに、このモデルハウスに限らずわたしがどうやって家をつくっていくかの話になることもあり、
その時の相手の反応でいろいろな気づきがあったりします。

わたしが住宅をデザインするときに
「ここはこうあるべきだよな」
と守っていることが案外どうでもいいことなんだと分からされたり(笑)
逆に当然と思ってしていたことが案外アブノーマルだったり。


どの家をつくるときもそうですが、
今回のモデルに関しても
不動産屋さんに土地を紹介され、購入を迷っているときに何度も足を運び、
半ば白目をむいて
実際の景色を見つつ、頭の中で立ち上がった家のリビングやキッチンの窓から見える景色を妄想しました。

そのときに
いつかはアレを使いたい、と思っていたアイテムやアイデアが
ばあああああああっと出てきます。

あまり種明かしをしたくないのですが笑 今回は
何年も前に衝動買いして隠し持っていた鏡(在庫w)と、
ストリップ階段とストレートデザインのキッチンのイメージと
メインの壁の植物柄の壁紙
それと
まっっっっしろな外壁

それが、この場所に建つ家に、どんなふうに収まるか収めるか。
事務所に帰ってグリッドペーパーにざっくり土地の形を引いて、
まあ予算こんくらいだから何坪でおさめねえとなという、経営者の目線もちゃんとして(笑)
そこから先は
すべて同時です。
1階のゾーニング。
そして、階段の位置がここならきっと2階はこうだろうという予測。
でも、ああなってると外観がすっきりしなくなるだろうな。
玄関あけて見えるホールの景色をこうしておいたらくだんの鏡はあそこの壁につけられるな。
てことは、あそこは下地がああなるからたぶん電気の配線をこうしておけば
こっちのあれもできるな。
リビングに入って見渡した時に
こうなってたらそりゃウットリしちゃうな(わたしが)だったら奥の壁に思ってたあの壁紙はって、手前のあの壁でシメ色つかえばなおステキだな。

を、
ほぼ同時にやる。同時なので視力0.1のひとの視界くらいぼやけています。はじめは。だから、だんだん詰めていくと
「はああああああ???成り立たねえじゃねえかどこ見てんだこのオタンコナス!」
と自分をののしることもしばしば。
微調整ですむことなら、そうしていきますが、根本的に駄目だった時は、いままでこだわっていたイメージが薄くなるまで間を置いたりもします。
今回のモデルハウスの場合はとてもすんなりとプランニングができましたが、
間をおいても出てこないときは
黒のタートルを着て髪をひっつめ
いつも使っている300円くらいのパイロットシャープペンじゃなくてステッドラーのやつとグリッドペーパー持って
1/100で書いてんだから必要ないのに定規じゃなくて三角スケールで線をひくパフォーマンスをしながら
「あ見てくださったらお分かりかと思いますが設計士ですもちろん」
みたいな感じでスタバに3時間くらいいると、
なんか湧いてきます(笑)
なりきり、って大切ですネ。


とまあそんなふざけた努力もしつつ、

わたしはその、わたしの「家の立ちあげ方」を、普通の感覚の人間が仕事として、今までの経験値を駆使して行っている「作業」だと思ってしていました。
けれど、それを改めて、ひとに伝えるために言葉にした時に、
かよこさんそれは、もともとのやつだよ。
と、何人かに言われたのでした。

「ブログ」についてもそうで、
考えて書いてるの?
と言われたらそうでもなかったりね(笑)だいたい、なんかまとまっていたり。そう答えると、
それについても
ああ、もともとできるんだね。
と、
言われました。


もともと=才能

ということですのでわたしは今、自分で「才能がある」と反感買うようなことを言いましたが、
まあ、

このくらい言わせてくれよ

という感じです(笑)

プロアマふくめていろいろな人のライブにいくと、
ほんとに歌がうまい人がいます。
「声」なんです。
「声」に魅力があって、それで本人がその声でもってまた努力を重ねるので桁違いにすごいのです。

音感とかリズム感とかだってそうです。

もともとあるひとと、ないひとがいる。ちょっとあるひととかね(笑) いろいろです。

や、努力で何とか出来るよ、とか、努力に勝るものはないよ、とかいう意見もあるでしょう。
そういうことを言っているのではないのです。
才能のないひとは努力しても無駄だとか、努力しないとだ駄目だとか、
そういうスジの話をしているのではないのです。

もともとあるタイプとないタイプがいるよ、っていこと。単に。

それで
わたしはその、脳内たちあげ力があるアーティスト気質にプラス、長いことお客さまと接してきたのでぽよよんとした希望をくみ取って言語化したりする訓練もしてきているので
案外、おしゃれだけど便利・便利だけどおしゃれな家をつくるの得意よ?
ということなのです。

自分の「もともと」の捉え方ってなかなか難しい。

たとえば
もともとストレートヘアのひとと
天然パーマのひとがいる。

ストレートヘアのAさんは、年を取ってきたのに何の手入れもしないからバッサバサにしている。
ストレートヘアのBさんは、その髪に手を掛けたらもっとウルツヤになるのを知っているからケアをして、いつも自分でうっとり触っちゃう。
ストレートヘアのCさんは、まっすぐな髪が嫌いでパーマをかけている。
天然パーマのDさんは、ストレートヘアに憧れて矯正している。
天然パーマのEさんは、矯正しているけどそれを隠してもともとストレートだと嘘をついている。
天然パーマのFさんは、巻き毛を活かしてヘアアレンジをあれこれ探して趣味にしている。


「もともと」を、どう捉えてどう対応しているのかはそれぞれです。そもそも、その「もともと」に自覚がない人もいると思います。


わたしは
髪の毛の例でいうと
Aさんにはなりたくないなー
Eさんは生きづらそうだなー
と、思っています。

Aさんにも色々なAさんがいて(笑)
ほんとうに自分のストレートヘアかげんに気が付いていないAさんもいます。
たまに見かける、クソダセェし清潔感もないのによく見ると美人(イケメン)、みたいなひとです。
それと、
「なにもしていない」アピール系のAさんですね(笑)
エステいくとかもうめんどくさいし、メイクもイヤ、髪の毛も元々のままがいい。そういう人たちって女優さんみたいに「あ、何もしてないです」と言いつつ綺麗、という立場でいたいのかな?
若かったり、女優さんだったらいいのですが、もうね、ちょっと来いと。わたしの部屋に来いと。
50代の、なんにもしていないときの女の底力(ひどいほう)を見せてやると。
思いますネ(笑)
加齢とともに艶を失ってきた髪、弾力がなくしわの目立つ肌、そしてくすんだ顔色。
自分が毎回夜部屋で見てびっくりしてんだから、
他人がたまに昼間見たらどうなるかわかるだろ?という気概を持って、わたしは日々、努力をしています(笑)
まあ、ケアやメイクが好きだから楽しくできるという強みはありますが。


それからまた髪の毛でたとえると
ストレートヘアのひとに「ストレートだね」というのは誉め言葉ではない場合もあるので
「いやいやいやいや、それほどでもないですー」
という返しにはちょっと違いますネ(笑)

で、今回ちょっと長くなりましたがここまで読んでいただいてありがとうございますやで?と、お礼を述べつつ何が言いたいのかっていうと。

「もともと」は、生まれ持っての「才能」です。
でも、それは単なるその人が持つ特徴のような事実です。

まわりの人は、単にそれを伝えているだけかもしれませんし、もしかしたらなにかしらの思惑があるのかもしれません。
だから
「いやいやいやいや、そうでもないですう」
と謙遜することでもないです。
ただ、その「もともと」に気が付いていなかったのなら、ああそうかと受け止めて、
じゃあそのもともとを、どう生かそうかな、育てようかな、と

まあ、

わたしが今そう思っていると

そういうきょうこのごろなのでした。





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Posted by カヨ at 15:53│Comments(0)日々ブログ思う
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