2017年03月02日

大手の婿入り 鳥肌なご縁





この

モデルハウスを建てようと計画を始めた時
わたしは
わたしの中に何か新しいものを取り込む必要性を感じました。

「どう?どう?」
と、わたしの『好きで得意な』プランニングで押し通すことに
なんとなく抵抗を感じたのでした。
いい、わるい。
成功する、失敗する。
ではなくて、
単純に「違和感」として、
いつもの感じで建てること
を、
捉えていました。

あのころのわたしが、
そんな状態だったのかもしれません。
でも、
タイミングというのはそんなものです。

それは嘘偽りなく。


よく、恋人が
「ほかの人なんて考えられない、一生君を離さない」
と言ったのにほかのオンナのところへ行っちゃったこの嘘つきへっぽこ野郎が!
となりますが(笑)
きっと
その、言葉を発した時は本当にそうであったわけで、
嘘をついたのではないのだと
いつも思うのですがそんな感じです。


もちろんわたしは
いままでのデザインをするわたしの思考も
このモデルをデザインしたわたしの思考も
大好きですし、
その思考を動かしているときは楽しくて仕方がありません。


ただ、
あの時は
なにかを変えていくことが必要でした

わたしはトーキョーにいって
建物や
ショールームや
ショップを見て回りました。

商売人(笑)として
ウケているデザインと
それが、わたしのつくるものに反映させられるコスト的なラインと。

そしてなにより作る人として
それを扱う「愛情」を持てるか持てないか

専務や家族にわがまま言って
仕事じゃないみたいにブラッブラした東京観光(笑)

でも
わたしはあの時ぱちんと音を立てて
わたしの中の何かが開けた気がしたのでした。

うまく言葉にできないのですが

ああ、やってしまえばいいんだ
あたりまえにしてしまえばいいんだ

と、思い至ったのです。
そしてそれに気が付くと
こんな簡単な、地面に落ちてるヒモみたいなものが
どうして超えられなかったんだろうと
可笑しくなりました。

大げさに言うと、
東京の前後で
「しらなかったわたし」と「しっているわたし」

別れたくらいに。


そこからの計画はとても安産でした( *´艸`)

ただ、
それが出来上がっていざチームを招集しようと思ったら

それが難航してしまいました。

アテにしていたいつもの人たちは
忙しかったりしてなかなかつかまらない。

そしてなにより、
わたしの中での違和感はその人選にも及んでいて、

結果的に今までのチームは残しつつ
新しい業者さん
新しい職人さん
新しい大工さん
と、お仕事をすることに。

これがまたわたしの中で、ものっすごく視野を変えるきっかけとなりました。

えええー
なんだそういう風にもできるの?
それってそんなことだったの?

わたしはどうして、
それに気づかなかったの?
どうしてそれをしちゃいけないとか思っていたの?

と。



それは東京で感じたあの感覚と同じものが、
じわじわ襲ってきて

結果、わたしはとても楽になりました。


このモデルハウスを作っているとき、
だからわたしは楽しくて仕方がなかったし
楽しくないトラブルですら
「どうせこのスタイルを確立させるための問題提起」
くらいにしか思えませんでした。


あとは、

これだけ好きにさせてもらって申し訳ないくらいの(笑)このモデルハウスが
きちんと気に入っていただけて
婿入りしてくれるのを待つだけ・・・・


それでこのたびめでたく

お婿入り決定♡

それも、
ほんとに素敵なご夫婦+息子様の
三人家族です。



内覧のご予約をいただき、
見ていただいたのですが

見終わったときに

「これって例えば
僕たちが今これで帰るじゃないですか?
で、次に来たお客さんが、
『気に入ったので買いたいです』
ってなったら、
それはもう
売ってしまうってことですよね?」

と、

おっしゃって。

わたしはもうそのとき、
「もうそのお言葉を聞いただけで成功感いっぱいのまま死ねます」
というくらい嬉しかったのでした。



そして
いろいろな段取りを進め、今月半ばに
あれよあれよというかんじで

お引渡しです。

いつも思うのですが、

大きさの大小など関係なく
そこに行く必然
おさまる必然のあるものは
とてもはやく運ぶ気がします。

もちろん、
早く運ばない
それ自体も、それが持つ運命なのでしょうけど。



そしたら
先日

わたしと10年以上のお付き合いのある
とても親しい友人が

「わたしとカヨちゃんはやっぱり運命の赤い糸で結ばれてると思う(笑)」

というので理由を聞くと



彼女はとある習い事を始めて、そこでお友達になった年配の女性が
「実はうちの娘がね、家を買ったのよ」
と。
それが
このモデルハウスだった
と。

ひえええええええー
って(笑)


そして二人で

よくこういうことがあると、
「世間は狭いね」
とか言うけど、
そうじゃないよね?
静岡のこんな狭さの途方都市でだって、
絶対知らないし関わらないコミュニティはたくさんある。
袖が触れ合っても
お互いの共通の知人なんでだれ一人いなくてその場で終わる関係なんてたくさんある。

やっぱり、つながる人とは
違うルートからでもつながるね

って。

鳥肌立てながらね、そんな話をしました。



もう少しで
「人が生活する」
という本来の姿になるわたしの家

素敵な気づき
そして転機
あと、出会いを作ることができた
そのきっかけになったわたしの家


あともうすこし

こころして整えて、

そしてお引渡しです。